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コラム

肝機能の数値が悪くなる原因とは?

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健康診断で肝機能の数値が悪いと言われても、肝機能の数値がどれなのか、そもそも肝臓の役割や肝機能が低下する原因はなんなのか、分からない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、肝機能の役割や、肝臓における代表的な疾患、健康診断でみるべき検査項目について解説します。
肝機能に関わる疾患の発症リスクを低減させるために、日頃から健康的な習慣を心掛けましょう。

肝臓にはどんな役割がある?

肝臓には、主に以下の3つの役割があります。

  • 代謝
  • 解毒
  • 胆汁の生成・分泌

これらをまとめて「肝機能」といいます。
栄養素を効率的に吸収する作用を持つ肝臓ですが、機能が低下すると、脳にダメージが加わったり、出血やむくみなどが生じたりします。

代謝

肝臓は、消化器官の働きによって分解された食べ物を、身体の各器官が必要とする栄養素に作り変えて貯蔵する働きがあります。
普段、私たちが食事で摂る食べ物はそのままでは吸収されません。
肝臓が体に必要な栄養素に作り変えてくれることで栄養素を吸収することができます。
また、作り変えた栄養素を必要な時に各組織を供給する役割も担っています。

解毒

肝臓は、体に有害な物質を分解して、体に害のない物質に変化させます。
分解された物質は尿などと共に体外へと排出されます。
有害物質の一つとされるアルコールや薬物を必要以上に摂取すると、肝臓の解毒作用が追い付かず、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。

胆汁の生成・分泌

肝臓が生成・分泌する胆汁には、脂肪の消化を助け、吸収を促す働きがあります。
肝機能が弱まると胆汁が十分に生成されなくなります。
胆汁の流れが悪くなると、血液中にビリルビン(赤血球が分解されてできる老廃物)が増えてしまい、白目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)と呼ばれる症状が現れます。

肝機能障害ってなに?

肝機能障害とは、何らかの原因によって肝臓の機能が低下した状態のことをいいます。
肝機能障害の原因のうち、多いものをいくつか挙げていきます。

ウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎は、A型・B型・C型・D型・E型などの肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる疾患です。
A型・E型は食べ物を介して感染し、B型・C型・E型は血液を介して感染します。

アルコール性肝障害

アルコールの過剰摂取によって肝臓に中性脂肪が蓄積し、炎症が起こる疾患です。
日常的に多量のアルコールを摂取する人は肝臓に大きな負担をかけている可能性があります。
禁酒や休肝日を設けるなどして肝臓を休ませる必要があります。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

ほとんど、もしくは全くお酒を飲まない人の肝臓に脂肪がたまる疾患です。
肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病が原因とされます。
食事療法・運動療法など生活習慣の改善が必要でしょう。

薬物性肝障害

医療機関で処方される医薬品や、市販の漢方薬、サプリメントなどの副作用によって肝臓がダメージを受けて起こる肝障害です。
体質によっては薬物性肝障害を引き起こしやすい人もいるため、過去に薬の服用で肝機能が悪くなったり、アレルギー症状が出たことがある人は注意が必要です。

自己免疫性肝炎

何らかの原因によって免疫に異常が起き、自らの肝臓を攻撃してしまう疾患です。
原因は明らかになっていませんが、中年以降の女性によくみられるとされています。

いずれも、放置してしまうと症状が悪化し、重篤な健康被害を引き起こす恐れがあります。
定期的に健康診断を受け、肝臓に関わる数値を確認しておきましょう。

健康診断でわかる肝臓の状態

肝機能の低下や肝臓疾患発症のリスクを判断するために必要な検査項目は以下の3点があります。

  • AST(GOT)
    これは、肝細胞や心筋の細胞内に多く含まれる酵素のことです。
    タンパク質を分解してアミノ酸を作り、体の代謝を助ける役割があります。
    肝細胞や腎臓・心筋の細胞内で何かしらの障害が起こると数値が高まります。
     
  • ALT(GPT)
    これは肝細胞に最も多く含まれる酵素で、ASTと同じようにアミノ酸の生成や代謝を助ける役割を担っています。
    肝臓にダメージがある場合に数値が高まります。
     
  • γ-GTP
    これは、肝臓・腎臓・膵臓などに含まれる酵素です。
    肝臓の機能である解毒作用に必要なグルタチオンの働きを助ける役割があります。
    胆道が塞がって胆汁が流れにくくなったり、肝臓に障害が起こったときに数値が高まります。
    また、お酒をよく飲む人・脂肪分を多く摂取する人は数値が高くなりやすいです。

定期的な健診で肝臓の状態を確かめよう

肝臓には、痛みを感じる神経がなく多少の障害では症状が出ないため、自覚症状が現れた頃には病気が進行しているケースが多く、「沈黙の臓器」と呼ばれています。

気付いた時には手遅れだったということにならないよう、定期的に健康診断を受診し、肝臓の健康状態を把握しておくことが大切です。

健康診断の結果、肝臓に関わる項目の数値が悪かった場合には速やかに医療機関を受診し、改善に努めましょう。
また、日頃から栄養バランスの摂れた食事、適度な運動、節度ある飲酒を心掛けることで肝機能の低下を防ぐことが期待できます。



監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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