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健康診断

血圧の測定はきちんとできていますか?見落としやすい血圧変動の原因と正確に測るためのポイント

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日々の健康状態を把握するうえで、血圧を日々測定することは重要です。
しかし、なかには正しい血圧の測り方がわからない方がいるのではないでしょうか。

本記事では、正しく血圧を測る際のポイントを解説します。
適切な方法で血圧値を測定し、日々の健康管理に活かしていきましょう。

血圧の仕組みとは

血圧には、収縮期血圧拡張期血圧があります。

収縮期血圧とは、心臓が収縮し、血液が一気に押し出されるタイミングで血管にかかる最も大きな圧力の値を示しています。

  • 収縮期血圧
    心臓が収縮し、血液が一気に押し出されるタイミングで血管にかかる最も大きな圧力の値を示しています。
  • 拡張期血圧
    次に送り出す血液を溜め込むために心臓が拡張し、動脈の弾力のみで維持される圧力の値を示しているのが特徴です。

家庭で血圧を測る場合、収縮期血圧・拡張期血圧とあわせて135/85mmHg以上が高血圧の基準です。

一方で、診察室で血圧を測る場合は医師や看護師などがいる環境に緊張してしまい、血圧が上がってしまう傾向があります。(白衣高血圧)

高血圧とは

高血圧とは、安静にしているときに血圧が正常値を超える状態です。
自覚症状があまりないものの、血圧の値が極めて高い場合は頭痛やめまい、肩こりなどが起こります。

高血圧は、値によって以下に分類されます。

分類成人における高血圧の分類
(家庭血圧)【mmHg】
成人における高血圧の分類
(診察室血圧)【mmHg】
収縮期血圧
(最高血圧)
拡張期血圧
(最低血圧)
収縮期血圧
(最高血圧)
拡張期血圧
(最低血圧)
Ⅰ度高血圧140〜15990〜99135〜14485〜89
Ⅱ度高血圧160〜179100〜109145〜15990〜99
Ⅲ度高血圧≧180≧110≧160≧100
孤立性収縮期高血圧≧140<90≧135<85

高血圧の原因は、生活習慣が起因する本態性高血圧と、副腎や甲状腺などの疾患が原因で生じる二次性高血圧があります。

本態性高血圧の場合、運動不足やストレス、食塩の過剰摂取や肥満などが関係しているのが特徴です。
また、上記の生活習慣に加え、遺伝的体質が組み合わさっていると考えられています。

低血圧とは

「正常血圧よりも低いこと」が低血圧というわけではなく、日本では低血圧の明確な診断基準はありません。

一方で、世界保健機関(WHO)では、世界共通の基準として「収縮期血圧(最高血圧)が100mmHg以下、拡張期血圧(最低血圧)が60mmHg以下」と設定されています。

20mmHg以上の収縮期血圧の低下、10mmHg以上の拡張期血圧の低下、あるいは収縮期血圧の絶対値が90mmHg未満に低下した場合、起立性低血圧と診断されます。

おもな症状は立位時に起こるめまいやふらつきです。
原因は、自律神経の乱れや脳の血液量の減少、糖尿病やパーキンソン病などの疾患・薬が関係しているとされています。

血圧を測定するときに注意すべきポイント

血圧は、正しい測り方ができていないと、適切な値が出ません。
日々正しい血圧値を測定し、適切な健康管理をおこなうためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

適切な測定のタイミングで測る

血圧は一日のなかで変化します。
日本高血圧学会では、就寝前と起床時の決まった時間に血圧を測定することが推奨されています。
起床時に測定する際は、起床してから1時間以内にトイレを済ませ、服薬・食事前に測ってください。
就寝前に測定する際は、入浴後1時間以上時間をあけて測定することを心がけましょう。

リラックスして測る

血圧は、直前の精神状態や身体の調子によって値が変動します。
緊張したり、イライラしていたりすると、適切な値が測れません。

そのため、測定する前に1〜2分安静にしておき、楽な姿勢でリラックスしながら5〜6回深呼吸したあと測定することをおすすめします。

また、測定前に尿意や便意がある場合は、排尿・排便を済ませてから測定してください。
さらに、身体に悪影響が出ないよう、室温は20℃前後を維持した状態にして測りましょう。

正しい方法で測定する

血圧測定で正しい値を出すためには、正しい姿勢で、適切にカフを腕に巻きながら測定することが重要です。

椅子に座る際は、背もたれに軽くもたれながらリラックスして座りましょう。
測定する際は、上腕や手首が心臓の高さになるよう調整してください。

もし、机の位置が低い場合は、クッションなどを敷いて高さをコントロールしましょう。
カフを腕に巻く際は、指1本が入る程度のきつさで巻くことをおすすめします。

正しく血圧を測定して健康管理しよう

高血圧を放置すると、動脈硬化や慢性腎臓病、脳心血管病などの命に関わる疾患につながるケースがあります。
また、低血圧も同様にさまざまな疾患を引き起こす原因になります。

対策としては規則正しい生活習慣を前提にしながら、日々血圧測定をおこない、健康管理を徹底することです。
正しい姿勢や測り方を意識しながら適切な血圧を測定していきましょう。
万が一、基準値外の値が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。

監修医師紹介
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
医療法人 星敬会 理事長
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