睡眠不足が自分に与える影響とは?適切な睡眠時間を知ろう
睡眠不足になるとどのような悪影響がおよぶかご存知でしょうか。
睡眠時間が足りなくなると、体調不良になったり、日常生活に支障をきたしたりします。
また、生活習慣病のリスクを助長するケースもあるかもしれません。
本記事では、睡眠不足になるリスクや最適な睡眠時間、睡眠の質を高める方法を解説します。
適切な睡眠時間を確保し、睡眠の質を高めながら健康的な日々を送りましょう。
睡眠不足が引き起こす体の症状について
睡眠不足になると、以下の症状が引き起こされるおそれがあります。
あらかじめ起こりうるリスクを把握しておきましょう。
生活習慣病に関わる症状が現れる
たとえば、睡眠時無呼吸症候群になって睡眠不足が引き起こされると、呼吸が止まります。
呼吸が止まると、交感神経の緊張や低酸素血症などが起こって体にストレスがかかるため、生活習慣病にかかりやすい状態が続くでしょう。
また、夜中に途中で目が覚めたり、寝つきが悪かったりする人の場合、睡眠の質が良い人に比べて糖尿病のリスクが高まるとされています。
思考力が低下する
睡眠不足になると、思考力が低下する原因になります。
人間は、起床時に発生している有害な代謝物を睡眠中に除去します。
一方で、睡眠時間が欠けると代謝物を取り除くことができなくなり、脳細胞内に蓄積されて思考力低下につながるでしょう。
食欲増進ホルモンが増加する
睡眠不足が続くと、食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌が促され、食欲を抑えるホルモンであるレプチンが減少します。
そのため、食事をしても満腹感が得られず、体重増加につながる可能性があります。
ある報告では、一日の睡眠時間が6時間未満の場合、7〜9時間睡眠する場合よりも肥満リスクが約30%高まるとされています。
また、間食したり、夜に甘いものを食べたくなったりして糖分を過剰に摂取してしまうことがあるでしょう。
糖分の過剰摂取は、良質な睡眠を促進するメラトニンの分泌を阻害し、さらに睡眠不足を引き起こします。そのため、甘いものの摂り過ぎには注意しましょう。
吐き気を催す
睡眠不足になると、胃腸の働きに関わる自立神経のバランスが崩れ、消化不良や吐き気を起こしやすくなるとされています。
また、吐き気以外にも食欲低下や胸やけ、便秘や下痢なども起こる場合があるでしょう。
最適な睡眠時間とは
結論からいうと、最適な睡眠時間に絶対的な基準はありません。
睡眠は性別や体質、年齢などの要因に影響されるからです。
とはいえ、睡眠不足が続くと、糖尿病や高血圧などの生活習慣病やがん、うつ病などの精神疾患などの発症リスクが高まることがわかっています。
一方で、単に睡眠時間が長ければよいというわけではありません。
アメリカの調査によると、睡眠時間が7時間の人の死亡率が最も低く、8時間を超える人の場合は死亡リスクが上昇するという結果がわかっています。
そのため、目安として7時間の睡眠を心がけることをおすすめします。
睡眠の質を高めるために
健康的な生活を送るためには、十分な睡眠時間を確保し、睡眠の質を高めることです。
以下の内容を実践し、良い健康習慣を作っていきましょう。
規則正しい食事
朝・昼・夜の3食を規則正しく食べることで、生体リズムが整いやすくなり、睡眠の質が高まりやすくなります。
朝寝坊したり、仕事で忙しかったりして朝や昼の食事を取らないと、体調を崩す原因になります。
なるべく同じ時間に3食をしっかり食べ、リズムを崩さないようにしましょう。
規則正しい睡眠
起床時間と就寝時間を一定に保つことで、生活リズムが整いやすくなり、睡眠の質を高めることにつながります。
一方で、休みの日の前に夜更かししたり、寝溜めしたりすると日中に激しい眠気に襲われて生活リズムを崩す原因になります。
体調を崩さないためにも、休日であっても、同じ時間に就寝・起床する習慣を身につけましょう。
どうしても休日にたくさん寝たいという人は、平日との睡眠時間の差を1〜2時間程度に留めるようにしてください。
朝日を浴びる
人間の体内時計は25時間で生体リズムを刻むとされているのに対し、1日は24時間しかないため、ズレが生じます。
このズレを解消するのが朝日です。
朝日を浴びると、体内時計がリセットされ、眠りを促す睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制されます。
メラトニンは14〜16時頃から再び分泌され始め、夜になると眠気を誘います。
睡眠時間を確保して体内のリズムを整えよう
健康的な生活を送るためには、睡眠時間を確保し、質を高める必要があります。
目安として7時間の睡眠時間を確保し、毎日同じ時間に就寝・起床するようにしましょう。
また起床時は必ず朝日を浴びて体内時計のリセットを忘れないことが大切です。
日々の睡眠の質を高め、健康的な日々を過ごしましょう。