クーラー病(冷房病)って知ってる?主な原因・症状、対策などをご紹介
「なんだか体がだるく、めまいや肩こり、腹痛などがある」
クーラーの効いた部屋に長時間いると、このように感じる方がいるのではないでしょうか。
もしかすると、クーラー病にかかっている可能性があります。
本記事では、クーラー病の症状や原因、対策を解説します。
クーラー病に悩まされている方はぜひ参考にしてみてください。
クーラー病とは?なりやすい人はこんな人
クーラー病とは冷房が効いた部屋で長時間滞在した場合に、体の体温調節機能が異常になり、周囲の温度に適応できなくなる状態です。
普段から体温が低めであり、もともと冷え性の傾向がある方の場合、冷房で体が冷えるとさらに体温が低下します。
そのため、クーラー病になるリスクが高いでしょう。
とくに女性や高齢者の場合、男性と比べると筋肉量が少ないため、冷房によって体が冷え、クーラー病にかかりやすくなります。
また、常に一定の室温に保たれている環境にいる人や、動脈硬化・血管老化にともなって皮膚間隔が鈍くなっている場合もクーラー病にかかりやすくなるでしょう。
クーラー病にかかると、おもに以下の症状があらわれる可能性があります。
- 頭痛
- 肩こり
- 体のだるさ
- 体の冷え
- めまい
- 膝の痛み
- 腰痛
- 腹痛
- 食欲不振
- 消化不良
- 生理不順
- 睡眠の質低下
クーラー病の原因
人間の体は、夏季になると体内での発熱を抑制し、熱成分を体外へ逃しやすくする体質に変化します。
毛細血管を拡張させ、発汗することで体温を可能限り下げる働きが生じます。
そのため、夏場の冷房が効いたオフィスでは血管が収縮しにくく、体内の熱成分が放熱し過ぎて体が冷えやすくなるでしょう。
また、屋外との激しい温度差によって自律神経のバランスが崩れやすくなります。
とくにエアコンが効いた屋内と気温の高い屋外を行き来する機会が増えると、体温の調節機能を調節する自律神経が異常になります。
クーラー病になると四肢末端が冷えて手足が痺れたり、内蔵を含めた全身の血流が悪化したりするでしょう。
体温が一度下がるごとに免疫力が30%以上低下するとされています。
クーラー病への対策
クーラー病への対策を5つご紹介します。
日々の生活を送るうえで、それぞれの対策を徹底していきましょう。
エアコンとの関わり方を工夫する
エアコンの設定温度は、25〜28℃が適切とされています。
ただし、体感温度は個人差があるため、寒いと感じない温度が基本です。
また、外気温との差が大きいと、外出時に体への負担が増えます。
よく出入りする場合は、エアコンの設定温度を外気温マイナス3〜4℃に設定するとよいでしょう。
エアコンをつけっぱなしにすると、体が慣れてしまい、寒さに鈍くなります。
長時間屋内にいる場合は、一定時間経ったらエアコンを止め、外気を取り入れることが大切です。
エアコンをつける際は、直接風が当たらないように風向を調整しておきましょう。
帰宅直後や風呂上がりはエアコンの風に当たりたくなりますが、汗をかいた状態で冷たい風に当たると、体温が急激に奪われる可能性があります。
おすすめは除湿機能です。
除湿であれば、外気温が30℃程度なら快適に過ごせます。
できるだけ冷房機能を使用せず、除湿で済ませるようにしましょう。
食事
クーラー病を予防するためには、体の芯を冷やさないことが大切です。
夏はそうめんや冷やし中華といった冷たい食べ物を食べがちですが、気温が低い部屋で冷たいものを食べると体を内外から冷やすことになります。
結果、胃腸を冷やして体調を崩す原因になるため、エアコンの効いた場所では少し汗ばむぐらいの温かい食べ物を食べることをおすすめします。
たとえば、生姜・ネギ・にんにく・玉ねぎ・かぼちゃ・チーズなどは体を温める作用があります。
また、食欲増進や胃腸の消化を促進する作用があるミントティーを飲むのもおすすめです。
服装
電車やバス、オフィスなどは温度や風向きを自由に設定できない場合があります。
そのため、服装を工夫し、自衛することが大切です。
たとえば腹巻をすると、お腹が冷えにくくなるため、おすすめです。
また、カーディガンやスカーフで肌を覆うのも効果が期待できるでしょう。
エアコンの冷気が溜まりやすい足元の対策としては、ハイソックスや厚手の靴下を着用することをおすすめします。
運動・入浴
体の部位で冷えを感じやすいのは足先です。
そのため、エアコンの効いた室内に長時間いる方は、1時間に1回は歩いたり、軽い屈伸運動をして血流を良くしましょう。
座ったままの姿勢が続く場合は、つま先とかかとを交互に上げ下げするだけでも効果が期待できます。
また、日頃からウォーキングをして血流を良くしておくことも大切です。
加えて、入浴時にシャワーだけで済ませるのではなく、湯舟に浸かることも重要です。
マッサージを併せておこない、つかれた体をほぐしておくことをおすすめします。